原油高の推移と4つの時代

原油価格を決めるものは、現在では世界に4つある原油先物取引市場ですが、1980年頃までは市場が 存在しておらず、価格決定に力を持っていたのは企業や石油輸出国によるカルテルでした。

原油高推移

原油価格を決定してきたもの別に、大きく4つに分けられる時代。 それぞれの時代が変わる時に起きた事件などを補足してみましょう。

石油メジャーの誕生まで

ガソリンエンジンが発明された1800年代後半からは考えられないほどの需要が、 原油に関してはありますが、1900年前後にはそれほど重要視されていませんでした。 動力源としては馬や牛で十分と考えられていたのかもしれませんね。

ところが第一次世界大戦で内燃機関エンジンを積んだ飛行機や戦車、 輸送車両が大活躍したことを受け、原油が国家戦略的にも重要だと 認識されるようになり、多くの資本が参加するようになります。

いくつかの統廃合があり、資本力と政治力で石油の採掘、生産、輸送、精製、販売までを 独自に行っていた石油系巨大企業が石油メジャーです

石油メジャーの時代からOPEC(石油輸出国機構)主導へ

石油メジャーは第二次世界大戦後から非常に大きな力を持つようになり、石油メジャー7社による 価格調整が図られるようになりました。

セブンシスターズ

この7社のことをセブン・シスターズと呼びます。

石油メジャーは、大規模な油田開発をアラブ諸国で行い、安定した原油供給を行ってきましたが、 1970年代に入り、『自国の資源を外国資本に搾取されている』と考えた産油国が石油開発・経営の 国有化を図るようになりました。

1973年に起きた第4次中東戦争がきっかけで、アラブ諸国のOPEC加入国が一方的に原油価格を 値上げすることで時代が変わり、原油価格を決定するのは石油メジャーから OPEC(石油輸出国機構)となりました。

OPECから市場(マーケット)構造変化の時代へ

OPEC(石油輸出国機構)の原油価格吊り上げ措置により、日本をはじめ世界各地で 経済不況となったため、アラブ諸国の原油に依存している体制からの脱却を図るように なりました。

OPEC加入国以外での油田発掘・開発、さらに省エネルギー政策などにより1980年代後半には、 OPECの原油価格に影響力が弱まりました。

さらにNYマーカンタイル取引所(NYMEX)などの原油先物取引市場が開設され、 原油の価格決定に市場(マーケット)が入り込むようになりました。

1980年代後半から2000年頃までは、1バレル10ドル〜20ドル程度で比較的安定した原油供給が 行われていましたが、原油供給能力の低下や産油国の原油独占化、インドや中国の経済発展 により需要と供給のバランスが崩れ始めています。

これが2000年頃から毎年原油価格が上昇している『原油高問題』の状況です。
(2007年10月現在)

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